学会の開催準備では、予算内に収めるためにも、どのような費用がかかるかの把握は重要ですよね。会場費や人件費など大きなものはわかりやすいですが、他にもさまざまな費用がかかってきます。今回は、学会を現地開催する際に発生する費用を解説します。加えて、ハイブリッド開催を予定している方のために、ハイブリッド開催でプラスにかかる費用やメリットも解説します。(ハイブリッド開催について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください:学会のハイブリッド開催|現地とオンラインのいいとこ取りの方法)ちなみにオンラインのみの開催(WEB学会)を行うときの費用は、こちらの記事を参考にしてください。参考記事:オンライン学会(WEB学会)にかかる費用は?現地開催とのコストの違いを解説学会の現地開催で発生する費用例まずは学会の現地開催でかかる主な費用例を解説します。学会によってここには記載のない費用が別途かかったり、内容が異なったりすることもあるので、学会の内容に合わせて適宜調整してください。会場費学会運営の費用のなかでもっとも大きな割合を占めるのが、学会の開催会場のレンタル費です。会場の収容人数が多かったり、交通の便が良い場所にあったりすると、レンタル費も高額になります。さらに学会が1日だけではなく何日間かに及ぶ際は、その分レンタル費も大きくかさみます。会場費の支払いは、事前に前金として何%かを先払いし、後日残りの金額を支払うことが多いようです。機材・備品費学会当日に使用する機材や備品費もあります。今後の開催でも使うために購入するパターンもありますが、学会ごとに都度レンタルするのが一般的なようです。例えば、会場の入口に設置する看板会場に設置する照明や音響、撮影機材発表時に使用する小物類(マイクやポインター、ベルなど)ポスター掲示用のパネルなどのレンタル費用がかかります。ポスター掲示用のパネルは、会場によっては備え付けのパネルを使えることもあります。ポスターの枚数に対してパネルが足りなければ、追加でレンタルしましょう。その場合は、レンタルパネルの設置と撤去費用が別途かかることがあります。招待講演者・参加者の交通費と宿泊費招待する講演者や参加者がいたら、学会開催地までの往復交通費と宿泊費を学会運営側から出すのが一般的です。特に海外からの招待者がいると、飛行機代が極めて高額になります。会場費と並んで、学会運営の費用のなかで特に高額になる費用です。Webサイトの作成費学会の公式Webサイトのデザインや作成費用もかかります。サイトデザインと作成は基本的にはWeb制作会社に外注します。Web制作会社には、学会のWebサイトの専門もしくは制作実績が多い会社もあるので、そのような会社に依頼するのもおすすめです。さらにWebサイトは一度作成して公開したら終わりではなく、公開後も定期的に更新やメンテナンスが必要になることがあります。サイト作成と同時にメンテナンスプランの加入があったり、運営側が自分たちで簡単に更新できるように作ってくれたりする制作会社もあります。公開後の更新やメンテナンスまで考えてプランを選びましょう。参加・演題登録およびオンライン決済システム導入費学会の参加者の参加申し込み受付や、参加費のオンライン決済、演題登録を管理するためのシステムの導入費用もあります。「らくらくカンファレンス」もその1つで、参加申し込みから演題登録まで1つのシステムでワンストップ管理が可能です。管理者は決済ステータスの管理もでき、入金消込作業も不要なので運営負担を減らせます。詳しくはこちら▼らくらくカンファレンス|現役研究者が監修した、学会運営をワンストップで支えるシステム印刷費と郵送費ポスターや要旨集、プログラムなどの紙媒体の印刷費と、参加者への郵送費もかかります。特に大規模な学会では発表者や参加者も多く、その分印刷費と郵送費は多くなりがちです。最近では印刷して郵送はせずに、学会の公式Webサイトにデータで掲載して、オンライン上で閲覧できるようにしている学会も増えています。こうすることで印刷費と郵送費が大幅に削減できます。人件費学会の開催当日に動くスタッフの人件費もかかります。大規模な学会になるほど人員も増えるので多めに見込んでおきましょう。基本的には、・会場の搬入や設営スタッフ・会場の受付や誘導スタッフ・当日の照明や撮影、音響スタッフなどの人件費が必要です。会場の受付や誘導スタッフは、大学の学生にアルバイトで頼むこともあります。そのときは時給や日給として給与を支払います。会場の搬入・設営や照明・音響などのスタッフは、開催会場で提携している専門業者に依頼することもあります。その場合は会場費に含めて会場側に支払いましょう。これらのスタッフの当日の交通費やお弁当代が必要なこともあります。休憩室のお茶代学会によっては、会場の休憩室に、参加者が自由に飲食できるようにお茶やコーヒー、お菓子などを置いておくこともあります。その際は、事前に買っておくお茶やコーヒー、お菓子などの費用もかかります。懇親会費すべてのプログラムが終わったあとに、懇親会が用意されている学会もあります。会場は移動せずに、学会を開催した会場でそのままやることが多いです。基本的に懇親会の費用は、参加者から学会参加費とは別に懇親会費として集めます。懇親会にかかる飲食費は、懇親会費でまかなえるように金額設定しましょう。学会をハイブリッド開催にすることで変わる費用例続いて、ハイブリッド開催にすることで減らせる費用と、新たにかかる費用を解説します。ハイブリッド開催することで減らせる費用ハイブリッド開催にすることで、現地開催のみよりも削減できる費用を解説します。▶会場費まず大きく減らせるのは会場費です。ハイブリッド開催でのポスター掲示は、現地のみに掲示現地とオンライン両方に掲示オンラインのみに掲示などさまざまなパターンがありますが、オンライン上の掲示にすることで、会場のポスターを貼るスペースが縮小できます。さらにオンラインでも参加できるようになるので、現地に来る参加者が減ります。これらの理由により、小さく狭めの会場でも学会が開催可能になり、結果的に会場費も抑えられるのです。会場費は学会運営費の大部分を占めるので、ここが削減できるのは非常に大きなメリットです。▶招待者に支払う諸経費招待講演者や参加者も基本的にオンライン参加が可能になり、彼らに払う宿泊費や交通費も不要になります。こちらも学会運営費用のなかでも高額になる部分なので、不要になることで他の学会準備費用に多くの予算を回せます。▶印刷費と郵送費紙媒体の印刷費と郵送費も浮きます。ポスター発表の場を完全にオンライン上に移した場合は、ポスターの印刷費は不要です。さらに要旨集やプログラムなども印刷せずにデータ化してオンライン掲載すれば、印刷費だけではなく郵送費も必要なくなります。紙や封筒代もいりません。さらに万が一修正点が発生したとしても、データならいつでも修正できるのも利点です。コスト削減だけではなく地球環境への配慮の点でも、ぜひ取り入れたい方法です。参考記事:学会のハイブリッド開催|現地とオンラインのいいとこ取りの方法ハイブリッド開催することで追加発生する費用続いて、ハイブリッド開催にすることでプラスでかかる費用の例を解説します。▶ツール導入費・機材費オンライン配信をするためには、オンライン配信ツールの導入も必要です。Zoomウェビナーのようなオンライン配信ツールの導入費がかかります。オンライン配信ツールのほかにも、オンラインプラットフォームも導入する必要があります。・プログラム(タイムテーブル)や要旨を会期中に閲覧する・オンデマンド配信の動画を掲載するなどに使用するオンラインプラットフォームです。これらは、同じプラットフォーム1つで対応できる場合もあります。加えて、オンライン配信で使うパソコンや撮影用のカメラ、音響機材などの費用も考えておきましょう。▶人件費オンライン配信が増えることで必要な人員が増加するので、人件費も増えます。学会当日に動くオンライン配信専用の音響や撮影スタッフなどです。さらに学会終了後にオンデマンド配信もある場合は、オンデマンド配信用の動画を編集するスタッフも必要になります。「らくらくカンファレンス」ならシステム一元化で費用管理も楽にこのように学会運営は、費用面を含め考えることが多岐にわたります。そこで、「らくらくカンファレンス」はいかがでしょうか?らくらくカンファレンスなら、演題登録などの事前準備から、会期当日のプログラム・要旨の閲覧、演題の検索、さらに会期後のオンデマンド配信まで、システムをすべて一元化しています。そのため、プロセスごとにそれぞれ別のシステムにお金を払わなくて済みます。精算作業も楽になるので、運営負担を大きく減らせるのがメリットです。現地開催のみでもハイブリッド開催でも、便利ならくらくカンファレンスをぜひお試しください。詳しくはこちら▼らくらくカンファレンス|現役研究者が監修した、学会運営をワンストップで支えるシステム