学会に参加する際の悩みとしてよくあるのが、「当日の服装は一体どうすればよいの?」というもの。「学会だからスーツで参加するべき?」「カジュアルOKって具体的にどこまでOKなの?」「オンラインだからあまり気にしなくてもよいのかな」など、服装に関する悩みを感じる方も多いかもしれません。そのような方々のために、今回は学会での服装を解説します。学会に服装の決まりってある?結論から述べると、学会に服装の明確なルールはありません。学会の分野によっては服装の傾向があることもありますが、基本的にオンラインでも現地開催でも、学会における服装の決まりはありません。ネクタイありのフォーマルなスーツ、オフィスカジュアル、Tシャツにジーンズなどのカジュアルなスタイルなど、人によってさまざまです。しかし何でも良いとなると、反対に服装選びに迷ってしまいますよね。そこで次の章から、学会の服装選びのポイントをご紹介します。学会の服装のマナーやポイント前述のとおり、オンラインでも現地開催でも、基本的に服装は何でもOKです。しかし学会というシチュエーション上、他の参加者が不快にならないように最低限の服装マナーは抑えたいところ。学会の服装を選ぶ際の、マナーやポイントをいくつかご紹介します。どれも必須ではありませんが、意識をするとより好印象になるはずです。清潔感のある服装にするどのような場面でも、清潔感のある服装のほうが印象は良いもの。オンラインで細部まで見えにくいとしても、よれてシワだらけのシャツ、汚れやシミが付いたままの服、曲がったネクタイなどはどうしてもだらしない印象になってしまいます。シャツのボタンの開けすぎにも気を付けましょう。特に襟付きのシャツは、襟までしっかりアイロンがけしておくと清潔感のある印象を与えられます。色にも注意する服の色合いにも気を付けましょう。「この色はNG」などの規定は特にありませんが、あまり派手すぎる色は避けたほうが無難です。例えば鮮やかな赤や黄色、ピンクなどのビビッドカラー、蛍光色などは、見る側の目がチカチカして悪目立ちしてしまうことも。また、白い服にも注意しましょう。白っぽいトップスは、レフ板効果で顔を明るく見せてくれるので、オンライン学会では特に好まれます。しかし直射日光が入る室内にいる際は、白い服が光を反射しすぎて顔が見えづらくなってしまうことも。画面がまぶしくなりすぎないように、カーテンを閉めるなどの対策をするとよいでしょう。柄も目立ちすぎないものを選ぶ色と同様に、柄ものの選び方にも注意が必要です。例えば白黒のボーダーやストライプ、千鳥格子、ドット柄などのコントラストが強く細かい柄は、オンラインの画面上ではチカチカして見えづらいことも。絶対にNGではありませんが、できれば避けたほうが無難です。全身見られてもよい服装にするオンライン開催では、上半身だけきちんとした服装での参加にも気をつけましょう。画面に映るのは上半身だけなので、つい面倒くさくて下半身は部屋着やパジャマのままにしてしまう方もいるかもしれません。しかしオンライン学会の最中は、いつ何が起こるかわからないもの。子どもが泣きだす、宅配便が届く、資料や上着を取りに行くなど、急に立ち上がって移動する可能性があります。とっさに立ち上がって、下半身のパジャマが見えてしまっては恥ずかしいですよね。オンラインだから見えないと気を抜かずに、「もしかしたら急に立つことがあるかも」と備えて、上下とも見られてもOKな服を着ておきましょう。会場整備をする場合は、動きやすさも大切学会に参加するだけではなく、当日の受付や会場案内などを任されることもあるかもしれません。その際は、意外と動き回ることが多いので、なるべく動きやすい格好が良いです。長時間立ちっぱなしであることも考えられるので、靴も疲れないものがベター。女性の場合は、ローヒールのパンプスやローファーなどがおすすめです。自分が発表する場合は、足元まで気を付ける自分が発表者として登壇するときは、足元にまで気を付けましょう。ポスター発表や、ステージに登壇して参加者の前に立っていると、意外と足元まで注目されます。革靴はほこりや汚れを落として、しっかり磨いておくと好印象です。靴下も、あまり派手過ぎない色柄のものを選びましょう。学会でスーツが好まれる場合とは学会に、服装の明確なルールはありませんが、場合によってはスーツのほうが好まれることもあります。まず自分が発表者の場合です。発表をするということは、多くの参加者の注目を集めるということ。オンラインでは、画面に映っている時間も長くなります。Tシャツなどカジュアルな服装で発表する方もたくさんいますが、ここでスーツを着用するとスマートな印象になります。発表内容の説得力を増すためにも、あえてスーツでフォーマルな印象をつける発表者の方もいます。また自分が発表者ではなく参加者の場合でも、学会の分野によってはスーツが適していることもあります。特に医療系や化学系の学会は、学会自体がフォーマルな印象が強いので、参加者でもスーツ着用が好まれる傾向があるようです。ただし学会にもよるので、事前に服装について運営に確認しておくほうが安心です。男女別:学会の服装の選び方ここからは、学会の服装の選び方のポイントを、男女別でそれぞれ解説します。【男性】学会の服装前述のとおり、自分が発表者だったり、医療系や化学系の学会に参加したりする際はスーツ着用が好ましいです。その他の学会であれば、オフィスカジュアル(ビジネスカジュアル)でもOKです。特に暑い夏場は、ノーネクタイや、襟付きシャツ、ポロシャツだけでも十分。ただし、胸元のボタンを開けすぎるとだらしない印象になってしまうので、胸元の開き具合には注意しましょう。スーツやジャケットを羽織る場合は、サイズ感も大切です。せっかくのスーツも、サイズが自分に合わずにぴったりしすぎていたり、ぶかぶかだったりするとだらしなくみえてしまいます。同じような身長や体系であっても、肩や腕周りのサイズ感などは人によって違うもの。自分の身体に合ったスーツを着て好印象を与えましょう。またスーツの色も、真っ黒ではないほうがベターです。真っ黒のスーツは冠婚葬祭向きなので、学会にはあまり適していません。グレーやネイビーなどの色がおすすめです。【女性】学会の服装女性も、自分が発表する立場や、医療系・化学系の学会に参加する場合は、スーツ着用がベターです。スーツやジャケットのインナーは、襟付きブラウス以外にも、普通のカットソーや襟のないブラウスでもOKです。スーツがグレーやネイビーなど濃い色なら、インナーは白やパステルカラーなど明るい色にするとさわやかな印象になります。スーツではなくカジュアルな服の場合は、極端な露出は避けましょう。さまざまな人たちが集まる学会で、タイトなノースリーブやキャミソール、オフショルダーなどを着ていると相手も目のやり場に困ってしまいますよね。加えて、装飾にも気をつけましょう。ヘアアクセサリーやピアス、ネックレスなど顔周りのアクセサリーは、目立ちすぎないシンプルなものを選びましょう。派手な色合いや、ごろごろとした大振りなパーツ、ボリュームのあるものなどは、悪目立ちしてしまう可能性があります。さらにネイルの色にも配慮したいところ。特に自分が発表者だと、発表中に身振り手振りで内容を伝えることも多く、意外と手先に視線が集まります。真っ黒や真っ赤など目立つ色、派手なデコレーション、極端に長い爪などは避けたほうが無難です。また暑い季節でも、念のためカーディガンやストールなどサッと羽織れるものを自分の近くに用意しておくと安心です。室内での参加とはいえ、学会が長丁場になってくるとだんだん冷房で体が冷えてくることも考えられます。学会システム「らくらくカンファレンス」が学会開催をサポート!学会の服装に明確なルールはないので、最低限のマナーを守りつつ、あまり考えすぎずに服を選べばOKです。せっかくの貴重な機会である学会、服装に自信をもって参加しましょう。ちなみに学会の開催なら、「らくらくカンファレンス」がおすすめです。らくらくカンファレンスは、現役の研究者が監修した学会の開催システム。会期当日のプラットフォームのみの利用はもちろん、事前の参加登録から会期後のオンデマンド配信まで一元管理できるので、運営の負担が軽減されます。学会を開催する方は、ぜひチェックしてみてください。詳しくはこちら▼らくらくカンファレンス|現役研究者が監修した学会の開催システム