仕事のスケジュール管理をしっかり行うと、自分の仕事が効率的にこなせるだけではなく、プライベートとの切り替えもしやすくなります。さらに業務を着実にこなせるので、周囲からの評価や信頼感アップにもつながりやすいです。今回は、仕事におけるスケジュール管理のメリットや、管理するコツをご紹介します。また研究者や学会の運営者が気を付けるべきポイントも解説しているので、ぜひスケジュール管理の参考にしてください。スケジュール管理をするメリットまずは、仕事でスケジュール管理をするメリットを解説します。タスクの抜け漏れを防げるスケジュールを管理すると、タスクの抜け漏れを防ぎやすくなります。特に繁忙期で複数の納期が重なっていたり、急な予定変更が入ったりした場合は、ついタスクを失念してしまうこともあるかもしれません。スケジュールを設定し、毎日時間を決めて確認する癖をつけることで、タスクのうっかりした抜け漏れに気付きやすくなります。優先順位が明確になり、効率的に作業を進められるスケジュール管理をすると、必然的にタスクが可視化されます。タスクを可視化することで、優先順位も明確になるでしょう。優先順位の高いタスクや、そこまで急ぎではないタスク、ルーティン業務などが一目でわかると、作業をする順番や今日何をすべきかに迷う時間がなくなり、より効率的に作業に着手できます。また、タスクは優先度と緊急度に分けて整理すると、よりわかりやすいです。急なトラブルにも対応しやすくなる常にスケジュールを把握しておけば、不測の事態にも慌てずに対応しやすくなります。今すべきタスクや進行状況をすぐに確認できると、優先順位も把握できます。そうすることで、急な仕事の対応やトラブルが発生した場合でも、どれを先に対応すべきなのか、他の人に頼んだり明日以降に回せたりする業務は何なのか、などの判断がしやすくなります。スケジュール管理のコツより効果的なスケジュール管理のために、意識したいポイントをご紹介します。まずは一般的な仕事でのスケジュール管理のコツをご紹介し、後の章で研究者や学会運営者のスケジュール管理のコツもご紹介します。毎日確認しやすい場所で管理するせっかくスケジュールを設定したら、それで終わりではなく、毎日確認しなければ意味がありません。パソコンのデスクトップやスマートフォンのホーム画面など、毎日必ず目にする場所で随時スケジュールを確認できることが重要です。例えばカレンダーアプリにスケジュールを入力し、重要な予定はパソコン上やスマートフォンのホーム画面上に毎回通知が届くようにするのもおすすめです。重要なのは、スケジュールを毎日自然に目にする場所で確認できるようにすること。スケジュールを確認する作業自体が面倒になってしまうと、なかなかスケジュール管理は習慣化できません。タスクの内容はできるだけ具体的にタスクの内容を具体的に書いておくことも重要です。「書類確認」「メール作成」のような曖昧な内容では、あとでスケジュールを確認したときに内容がわからないことも。どの案件のどの作業をいつまでに行うのか、できるだけ具体的にスケジュールに記しておき、いつ確認しても何をすれば良いかすぐわかるようにしておきましょう。さらに、朝のメールチェックのように毎日のルーティンですでに決まっている作業なら、「平日の毎朝9時から30分間」のように、10分単位などで具体的な作業時間を決めておくのもおすすめです。スケジュール管理ツールやカレンダーアプリは、繰り返しの予定も1回で設定できるものがほとんど。先々までの予定を簡単に入れられて便利です。優先順位をつけておくタスクにあらかじめ優先順位をつけておくことも重要です。優先順位をつけずに手あたり次第着手してしまうと、あとでもっと重要なタスクにかけられる時間が少なくなることも。例えば、その日中に終わらせなければならなかった仕事の存在が夕方に判明して、そのまま夜遅くまで残業になってしまう……などの事態はできるだけ避けたいところです。必ずその日中に終わらせなければならない仕事など、優先順位が高いものからこなしていくことで、気持ちにも余裕がでやすくなります。また、あらかじめ優先順位を把握しておけば、急なトラブルが発生した場合にも正しい対応の判断がしやすくなります。期間には余裕をもたせる予期せぬトラブルや体調不良、家族の急用など突発的な事態が起こることも想定して、なるべく余裕をもたせた期間設定をすることも重要です。特に、過去に経験がない作業は、より余裕をもった工数を確保しておきましょう。前例のない作業だと、実際に着手してみたら想定よりも時間がかかるなど、行ってみないとわからないことが多いです。もし作業期間を短く設定していたら、思いのほか時間がかかることに焦ってしまうこともありえます。初めての作業で工数が不透明な場合は、余裕をもたせたスケジュール設定をしておくと安心です。集中したい時間をあらかじめブロックしておく集中したい作業時間を、あらかじめスケジュール上でブロックしておくのもおすすめです。「この時間は集中して作業しているので、メールやチャットの返信が遅れます」といったメッセージをスケジュールに残しておくとより丁寧です。もしくは、あえて具体的な予定を入れず、「予定調整」の時間としてブロックするのも良いでしょう。スケジュールはどれだけ綿密に立てても、当日に急な予定やスケジュールの遅延が発生してしまうもの。予定通り片づけられなくて溜まっていくタスクを、ブロックしておいた時間で片づけることで、その日中のタスクをすっきりと終わらせやすくなります。定期的に見直すすでに立てておいたスケジュールと実際の進行状況が大幅にずれていないか、予定通り進行できているかを、定期的に確認するのも重要です。実際に作業に着手してみると、事前に想定していたものよりも多く工数がかかっていることもありえます。先に立てていた予定の工数と、実際の作業にかかった工数それぞれの時間を記録しておき、ずれを確認しても良いでしょう。定期的にスケジュールを見直すことで、そもそも無理のあるスケジュール設定になっていないか、忙しくて見落としているタスクはないかなどに気付きやすくなります。見直してもし大幅にずれていたら、もともと設定したスケジュールに無理があった可能性が高いです。もっと余裕をもったスケジュールに直すなど、適宜スケジュールを調整しましょう。他の人ともスケジュールを共有しておくスケジュールを立てたら、自分1人だけが見られる状態にするのではなく、社内のチームメンバーや上司など関わる人たちにも共有して、皆が見られる状態にしておくと効果的です。他の人もスケジュールを把握できることで、もし急な病欠やトラブル対応があった際も、代理での対応がしやすくなります。また有給休暇や子どもの送迎など、絶対に業務ができない時間をスケジュールに明記することで、「この時間は仕事の対応ができない」という表明にもなり、周囲もサポートがしやすくなります。研究者のスケジュール管理のコツスケジュール管理のコツを踏まえたうえで、なかでも研究者が特に気を付けたいスケジュール管理のポイントをご紹介します。ツールを活用して余裕をもった期間設定をする研究職だと、実験の結果によってスケジュールが大きく変わることがあるので、数週間や数ヶ月先の予定の見通しが立てづらいもの。実験結果しだいで柔軟にスケジュールを変更できるように、あらかじめ余裕をもった期間でスケジュール管理する必要があります。例えばスケジュール管理ツールやカレンダーアプリなどをうまく使うことで、頻繁な予定変更や先々の予定の管理・調整などがしやすくなります。同時進行できるタスクは一緒に行う研究の進行状況によっては、1つのタスクに多めに工数をかけなければならないこともあるでしょう。できるだけ同時進行できるタスクを一緒に行ってしまうのも一案です。例えば実験を行いながら、実験の様子や結果など論文執筆を同時進行で進めることもできます。あとでいざ論文を執筆しようとしても、実験中にリアルタイムで感じたことや気付きなどはどうしても抜けてしまうもの。実験と同時進行で大まかにでも論文にも記すことで、あとで論文執筆にかける時間が減らせるだけではなく、実験中の大切な気付きも漏らさず残せて一石二鳥です。繁忙期こそ先に時間を確保しておく研究者にとって、研究成果を発表できる学会や論文提出は非常に重要なイベントです。大事な学会発表や論文の提出締め切りの期日が迫っている期間は、タスクも多くどうしてもオーバーワークになりがち。睡眠不足や食事のタイミングが不規則になるなど、生活リズムが乱れやすくなります。学会前や論文提出前の特に忙しい時期こそ、他の予定とのバランスをみて早めに作業時間を確保することが重要です。学会運営者のスケジュール管理のコツ続いて、学会運営者がスケジュール管理で特に気を付けるべきポイントを解説します。定期的に進捗をすり合わせて確認する学会運営の準備は、学会開催日の1年~2年ほど前から動き出すことが多いので、長期間に及ぶ準備をしなければなりません。そのため、最初にタスクを整理して優先順位を決めておくことはもちろん、準備期間中は定期的に関係者で進捗状況をすり合わせることが重要です。定期的にお互いの状況や進捗具合を確認・共有することで、「その作業は誰かがやると思っていた」などの抜け漏れを防げます。さらにいざ学会開催日が近くなってトラブルが起こったとしても、早めに対策を打ちやすくなります。学会運営代行会社に委託する学会運営代行会社(サービス)に学会運営業務を委託するのも一案です。学会運営業務の一部、もしくは全部を委託することで、スケジュール管理を含め、学会運営準備をプロが効率的に進めてくれます。学会運営者自身で行う準備業務が減ると、自分たちが集中しなければならない業務が明確になり、よりコア業務に集中できます。注力すべき業務がはっきりすると、スケジュール管理もより楽になるでしょう。関連記事:学会の運営方法とおすすめスケジュール!現地開催やハイブリッド開催版も関連記事:オンライン学会(WEB学会)の運営方法は?スケジュールや円滑に行うポイント「らくらくカンファレンス」で当日の発表スケジュールも楽に管理スケジュール管理は、コツを抑えれば楽にできます。定期的に見直しをかけ、修正をしながら、自分にとってわかりやすく確実なスケジュール管理を行いましょう。学会運営業務のサポートなら、「らくらくカンファレンス」がおすすめです。学会の参加受付、演題登録、参加費回収などの事前準備から、学会当日のオンライン上での参加者の交流、会期後のオンデマンド配信まで、学会運営に必要な業務を一元管理できるシステムです。さらに参加者の方は、グラフィカルアブストラクトやギャラリービューで見たい演題をあらかじめ検索し、「マイスケジュール」にブックマークしておける機能も。興味のある演題を忘れず聞くことができ、さらに複数演題の時間の被りなども一目瞭然。貴重な学会で、当日の聴講をスムーズにこなせます。詳しくはこちら▼らくらくカンファレンス|マイスケジュール機能でより効率的に学会を楽しめる