学会開催にあたり、さまざまな準備や事務作業を行うのが学会事務局です。学会事務局では、実際にどのような業務を行っているのでしょうか。また学会事務局で働くにはどのようなことが求められるのでしょうか。本記事では、学会事務局の仕事内容や、求められるスキルなどを解説します。学会事務局の仕事内容学会事務局は、学会の運営に関わるさまざまな業務を行います。学会事務局の主な業務を解説します。会員管理業務・入会や退会、個人情報変更など会員のデータ管理・年会費の請求・学会メーリングリストの更新、管理・会員への諸連絡 ……などーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー学会の会員の管理業務を行います。会員の入会・退会状況や、住所など個人情報の変更のデータ更新や管理を行います。また年会費の支払い状況を確認して会員に請求をするなど、会員への諸連絡対応もあります。会員の個人情報を扱うので、細心の注意が必要な業務です。会計業務・出納管理・口座管理・会計帳簿作成・財務諸表作成・会計監査準備・財産管理・税務処理……などーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー会計業務も学会事務局の大切な業務です。日々の業務として、出納(すいとう)管理や口座の管理をします。出納管理は、日々の取引きで発生する現金や預金の出し入れを記録します。さらに会計帳簿を作成して会計報告をしたり、税務処理をしたりと、学会のお金に関わる業務全般を行います。学会は、最初に予算を組んでその予算内で準備や運営を行わなければなりません。また会員からの年会費回収や、学会参加者の参加費などもあり、お金の管理は非常に重要な役割です。庶務業務・学会誌(論文誌)の投稿受付や編集・学会誌の封入、送付・アンケート集計・各種委員会の会議運営(議事録作成、日程調整、会場手配など)・選考事務(学会賞の公募、推薦、選考など)・学会ホームページの更新、管理・問い合わせ対応 ……などーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー他にも、学会運営に関わる庶務業務があります。学会では定期的に学会誌(論文誌)を発行します。発行頻度は年1回の学会が多いですが、なかには年2回や、毎月発行する学会もあります。学会事務局では、学会誌に掲載する投稿(論文)の受付や編集をし、完成した学会誌の封入と会員への送付準備も行います。また各種委員会の会議が開催されることもあります。この会議の運営も学会事務局が担当することがあります。例えば会議の会場手配や日程調整、当日の議事録作成などです。他にも学会賞があればその公募や推薦、選考などを行ったり、学会の公式Webサイトの更新や管理などをしたりすることもあります。大会運営業務・開催案内・募集受付(参加受付や要旨受付)・会場手配・資料作成・当日の運営……などーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー学会にもよりますが、学会事務局が学会の大会運営業務まで行う場合もあります。運営業務は、基本的に年1回開催される学会(学術大会)に向けて、会場手配や募集受付から、資料作成、学会当日の運営(会場での受付や誘導など)まで、さまざまな運営業務を行います。学会によっては、オンライン・現地の両方で開催されるハイブリッド開催や、現地開催でも数百人、数千人規模の大規模な学会などもあります。そのため、各関係者への案内、参加者の管理や当日の運営など、大きなリソースが必要な業務です。この大会運営業務を学会専門の運営代行会社に委託する方法もあります。外部委託について詳しくは後述します。学会事務局で働く際に求められること学会事務局によって募集要件は異なりますが、働く際に求められる基本的なスキルや経験をご紹介します。学会事務局への転職を希望している方は参考にしてください。求められる基本スキル学会事務局の業務は、前述のとおり総務や事務の作業が多いです。そのため、パソコンの基本操作ができることは必須条件です。エクセルやワードの基本操作や、メール対応などが求められます。また学会事務局の業務は、コミュニケーションを取る場面も多々あります。学会会員の研究者や先生たち、海外からの学会参加者など、さまざまな人たちと適宜コミュニケーションを取るため、高いコミュニケーション力が必須です。あると良い経験やスキル上記の基本スキルに加え、あると良いのは、総合職や経理、総務での就業経験です。学会事務局の業務は経理や総務に近い内容が多く、同じような職種での経験が活かしやすいです。また、企業研修の運営経験がある方も、業務内容が似ているのでやりやすいでしょう。加えて、英語力があるとベターです。学会によっては海外からの参加者も多く、英語を使う場面も多々あります。ビジネスレベルの英会話や、英語でのメールのやりとりができると、学会事務局の業務で活かせます。また、状況によって急に対応を変えることやトラブル対応もあるので、状況に合わせて柔軟に対応できることや、決断力・判断力などもあると良いでしょう。学会事務局業務を外部委託するメリット学会事務局の業務は、会員情報管理から会計、庶務業務まで多岐に渡ります。これらの業務の一部、もしくは全部を学会事務局の代行会社に外部委託する方法もあります。特に大会運営業務の外部委託なら、「らくらくカンファレンス」がおすすめです。学会の参加や演題登録、当日の発表や要旨、ポスターの閲覧からオンライン審査まですべて1つのシステムで管理可能。学会の運営業務の負担を大きく減らします。詳しくはこちら▼らくらくカンファレンス|学会の運営業務を1つのシステムで効率的にサポート一般的に、学会事務局業務を代行会社に外部委託すると、さまざまなメリットがあります。学会事務局担当者の工数を削減できるまず大きなメリットは、学会事務局担当者の工数を大きく削減できることです。学会事務局業務の一部だけでも外部委託することで、事務局担当者の工数が空き、その分コア業務に集中しやすくなります。学会事務局の業務のなかでも、特に時間がかかるのが大会運営業務です。学会開催準備は学会開催日の1年~2年ほど前から始まることが多く、長期間に渡ってさまざまな業務を行う必要があります。大会運営業務だけ外部委託するだけでも、学会事務局担当者の負担は大きく削減できるでしょう。学会事務局の維持費を削減できる学会事務局内だけですべての業務を行う場合、事務局担当者の入れ替わりがあった際は、その都度採用に関わる費用や育成費用などさまざまな費用がかかります。対応範囲が広い学会事務局の業務において、常にミスなくクオリティを維持するためには、新しい事務局担当者にも徹底した教育が必要です。その点、学会事務局業務を外部委託すると、自社で事務局担当者の採用や育成をする必要がないため、そこにかける費用を削減できます。学会運営のプロフェッショナルが対応する代行会社は、学会に関わる業務を行うプロフェッショナルが対応します。さまざまな学会での経験を積んでおり、学会に関する知見もあるので、より効率的に事務局や運営業務を行ってくれます。個人情報管理も安心さらに会員情報や、会費・学会参加費など金銭面での対応も一元化できるので、人為的ミスを減らしやすくなります。個人情報の取り扱いに対する面もしっかり管理されているので、セキュリティリスクの面でも安心です。ぜひ、状況に合わせて外部委託もご検討くださいね。