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2026/10/27

学会の演題採択通知メール例文とテンプレート

学会の演題採択通知メール例文とテンプレート

主に社会福祉・教育系の学会に沿った内容です。分野により異なるので参考にしてください。

演題の査読・採否判定が終わったら、次に事務局が取り組むのが著者への採択通知です。「何を書けばよいかわからない」「毎年ゼロから文面を作っている」と悩む事務局は少なくありません。

本記事では、学会の演題採択通知メールに記載しておきたい項目 を整理したうえで、標準的なケースの例文テンプレートと、発表形式の変更など条件付きの伝え方が必要なケースの注意点を紹介します。あわせて、不採択通知に触れる際の配慮ポイント、通知のタイミングと送付方法についても解説します。

この記事を読むとわかること:

採択通知メールに記載しておきたい項目(チェックリスト)

採択通知メールに何を書くかは学会によって差がありますが、一般的には次の4点を記載しておくと、著者からの個別問い合わせを減らせる場合があります。

  1. 採択の可否 — 「ご投稿いただいた演題は採択となりました」等、結論を冒頭で明確に伝える
  2. 発表形式 — 口演・ポスターなど、どの形式での発表になるかを明示する
  3. 発表日時・セッション枠 — 具体的な日時は、プログラムを公開する場所(大会HPのプログラムページ等)を明記し、そのURLを案内する
  4. 今後の対応事項 — 参加登録の要否・期限や、条件付き採択の場合の修正版の提出など、著者側に必要なアクションを明記する

これら4点の網羅性や問い合わせ削減効果について、定量的な裏付けがあるわけではありません。あくまで一般的な学会運営実務として妥当と考えられる項目の整理です。実際の運用では、自学会の募集要項や過去の問い合わせ傾向に照らして、記載項目を調整することをおすすめします。

採択通知メール例文(標準パターン)

発表形式・日時に変更がない、標準的な採択ケースの例文ひな形を紹介します。件名・宛名・本文構成(冒頭挨拶→採択通知→詳細情報→依頼事項→締め)という型を踏まえつつ、演題番号・発表形式・セッション名・筆頭演者の変更可否・参加登録要否・条件付き採択の場合の修正版提出期限といった、学会特有の情報要素を盛り込んでいます。

学術集会運営システムから通知メールを送る場合、自動で差し込める項目はシステムによって異なるため、事前に確認が必要です。演題ごとの発表日時・セッション名を個別に自動記載するのが難しい場合は、大会HPに公開したプログラムへのリンクを本文に記載する運用が多く見られます。

件名: 【○○学会】演題採択のお知らせ(演題番号:○○○)

○○先生

第○○回○○学会学術集会 大会長の○○○○です。
この度は、本学術集会にご演題をご投稿いただき、誠にありがとうございました。

厳正な査読の結果、下記の通り採択となりましたのでご連絡申し上げます。

演題番号: ○○○
演題名: ○○○○○○
発表形式: 口演発表(○分)
発表日時・セッション: プログラム確定後、大会HP(プログラムページURL)にてご案内いたします。

つきましては、下記の点についてご確認・ご対応をお願いいたします。

① 参加登録: ○月○日までに参加登録をお願いいたします。
② 抄録: 査読をお受けいただいた抄録が、そのまま抄録集に掲載されます。内容の修正はお受けできません。
③ 筆頭演者の変更: 原則としてお受けしておりません。やむを得ない事由(病気など)により共同著者の方が登壇される場合に限り、○月○日までに事務局へご連絡ください。

ご不明な点がございましたら、事務局(○○学会事務局)までご返信ください。
学会当日にお会いできますことを楽しみにしております。

第○○回○○学会学術集会 大会長 ○○○○
(事務局: ○○学会事務局)

事務的なメールであっても、発信名義は「大会長」や「プログラム委員長」とするケースが少なくありません。特に修正を依頼する・採択しないなど、デリケートな内容の場合に「事務局」名義のみで採否を通知すると、学会の慣習からズレた印象を与えることがあります。名義は大会長やプログラム委員長とし、返信先と実際の送受信は事務局が担う形にすると、受け取る側にも違和感がありません。

抄録と筆頭演者の扱いは、学会の規定で決まっている部分です。査読を通った抄録は、投稿者の判断で修正することを禁止している学会があり、「査読に回った抄録は最終版(そのまま抄録集に掲載)」という扱いになります。修正版の提出(最終提出)が発生するのは、査読コメントに基づく修正を求める条件付き採択の場合です。筆頭演者の変更も、会費納入の履歴や所属年数といった会員要件の確認が必要になるため、原則不可、またはやむを得ない事由に限って認める学会があります。この雛形は、学会ごとの募集要項、査読方針にあわせて調整してご活用ください。

発表形式変更等、条件付きの伝え方が必要なケース

査読結果によっては、「口演からポスターへの変更」「発表時間の短縮」など、条件付きの採択となる運用を取る学会もあります。この場合は、標準パターンの文面をそのまま使うのではなく、変更理由と対応可否の確認を添えた別ひな形を用意しておくと丁寧な印象になります。

件名: 【○○学会】演題採択のお知らせ(発表形式についてのご相談)

○○先生

第○○回○○学会学術集会 大会長の○○○○です。
この度は、本学術集会にご演題をご投稿いただき、誠にありがとうございました。

査読の結果、ご演題は採択となりましたが、セッション構成の都合により、当初のご希望から発表形式を下記のとおり変更させていただきたく、ご相談申し上げます。

演題番号: ○○○
演題名: ○○○○○○
ご希望の発表形式: 口演
ご案内する発表形式: ポスター発表

変更理由: ○○(セッション枠の都合・演題数の調整等)

ご対応が難しい場合は、○月○日までに事務局(○○学会事務局)へその旨をご連絡ください。個別にご相談させていただきます。

第○○回○○学会学術集会 大会長 ○○○○
(事務局: ○○学会事務局)

この文面は相談したい場合の例ですが、変更が決定事項で、受け入れられない場合は発表できない、という運用の学会では、「相談」の形をとらず、決定事項として伝える文面が必要です。たとえば、次のように書き分けます。

査読の結果、ご演題は採択となりましたが、セッション構成の都合により、発表形式を口演からポスター発表に変更させていただきます。変更後の形式での発表が難しい場合は、○月○日までに事務局へご連絡ください(採択の取り下げとなります)。

発表形式の変更は、発表者によっては重く受け止められます。ポスター発表と口演発表とでは、研究業績としての扱い(業績点)が異なる場合があります。大学教員は採用や昇任の際に研究業績の一覧を提出し、業績が一つずつ点数化されることがあるため、ポスターは口演より低く評価される可能性があります。ポスター発表は気軽に参加できる形式でもあるため、大学教員クラスの発表者に「相談」の形で形式変更を打診すると、辞退される可能性があります。変更が決定事項なのか、相談なのかを先に整理してから、文面を選んでください。

「こうした運用を取る学会もある」という選択肢の一つとして参考にしていただければと思います。

不採択通知に触れる場合の配慮ポイント

本記事は採択通知を中心に扱いますが、実務では採択・不採択を対で運用する事務局も見られるため、ここで簡単に触れておきます。

不採択通知は著者にとって残念な結果を伝えるものであり、角が立ちやすい文面です。

「再応募のご案内」や「別セッションへのご案内」を添えるかどうかは学会によって運用差が大きいため、必須要素というよりも、学会によってはこうした案内を添えるケースもある、という補足レベルの位置づけで捉えるとよいでしょう。

採択通知のタイミングと送付方法

採択通知を送るタイミングは、学会全体の準備スケジュールの中に位置づけて考える必要があります。学会準備の一般的な流れとして、開催3〜4ヶ月前に査読が稼働し、採択通知が行われるという時期感で進める学会が見られます。参加登録の締切など、他のスケジュールとの具体的な前後関係は学会によって異なるため、自学会の全体スケジュールの中で通知タイミングを検討することをおすすめします。

送付方法については、大きく2つの運用があり得ます。

小規模な研究会では、表計算ソフトで著者情報を管理し、個別メールで送付する運用も珍しくありません。どちらの方法を選ぶかは、演題数・事務局の体制・利用しているシステムの機能によって変わります。

どちらの方法を選ぶ場合でも、送付前に確認しておきたい点がいくつかあります。

特に一斉送信を行う場合は、差し込みミスがあると個別の訂正連絡が必要になり、かえって事務局の負担が増えることがあります。送信前に少数のサンプルで差し込み内容を確認する工程を挟むことをおすすめします。

まとめ — 採択通知は「記載項目の統一」と「伝え方の丁寧さ」がカギ

学会の採択通知メールは、著者にとって査読結果を知る最初の接点であり、その後の準備をスムーズに進めてもらうための重要な連絡でもあります。

成功のポイントは2つです。

これらを踏まえて自学会に合ったテンプレートを整えておけば、毎年の演題対応がスムーズになります。


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執筆者

平 由紀子

株式会社AGRI SMILE
らくらくカンファレンス カスタマーサポート・セールス担当 / Seeds-Hub コミュニティ運営
年間60件以上の学会運営に関するご相談に対応。学会DXの現場知識をもとに、研究者と企業をつなぐコミュニティ「Seeds-Hub」の運営にも携わる。

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